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2006年08月03日

●米国:SO不正対応への監査指針

一連のストックオプション日付操作問題を受けて、米上場企業会計監視委員会(PCAOB)は監査法人向けに、企業のストックオプションの付与方法や会計処理を監査するための指針を発表しました。

指針では、企業がストックオプションを発行する際、権利行使価格を市場価格より低く設定した場合はその事実を公開する必要があり、公開を怠れば追加の費用計上による決算修正が必要になるケースがあると強調され、さらに、付与日の決定過程が適当だったか、権利付与に必要な書類が整っているかどうかなどの点についても確認するよう要請しています。また、日付操作などの不適切な会計処理を発見した場合は、企業の経営陣や監査委員会に報告し、早急に改善を促す義務があり、過去に不適切な処理があれば決算修正が必要となり、直近の会計処理の信頼性を左右することにもなるため、監査法人は過去の監査業務についても責任があると指摘しました。

そんな中、パソコン大手アップルコンピュータ社は昨日、決算を修正する必要が出る見通しと発表したほか、四半期の財務報告提出が遅れることを明らかにしました。ストックオプションの会計処理で、問題が見つかったからです。アップルは、当局に提出した文書の中で、2002年9月29日以降に出した財務に関する発表はすべて、信頼すべきではないとしています。

同社は2006年6月29日、ストックオプション付与に関して不正行為が見つかったと発表、調査を外部に委託し、SECにも通告したとしていました。
今回アップルは、過去のストックオプションに関連して、非現金費用を計上するため、財務書類を修正する必要が出る見通し、と発表しています。